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もう一度拝読したいと思うてました。お礼を言う筋合いじゃないですけど、何か、ありがとうございます。
どうしても前稿との比較で読んでしまいましたが、背景、舞台、人物がかなり強くなっていると感じました。筋運びすべてに納得がいきます。
ただ、そうして納得いく説明が増えたせいで、無闇におみつに食ってかかるような、辰蔵の勢い、強さが、削がれてしまっている感も受けました。
高波さんは「おみつに絡む辰蔵が、かなり唐突」「違和感や不信感」ということを書いてますが、そうやって唐突に食ってかかるような性格が、辰蔵の魅力になるのじゃないかと、あたくしには感じられます。
そこら辺、改稿で辰蔵の心理を丹念に描き込んだため、かえって「普通」の人になった印象を受けました。
この筋書きでいえば、あたくしは、主人公は「違和感」ある人物でよいと思います。
あと、冒頭、河内平野の説明について、辰蔵の目線以上の情報は不要と思いました。
土手から生駒の山が見える――くらい。