年間王者はダレだ? バトルロイヤルheisei25


 
一覧ページにコメントされました。
2013.12.02 18:27

今年は33のコンペがありましたね
同一人物の複数受賞もあるとして、20名くらいでしょうか
盛り上がるといいですね

一覧ページのコメントに返信されました。
2013.12.03 22:54

そんなにコンペあったかー。

クリスマス企画にも書いたけど、しばらくTwitterやぽいはじめ、ネットから消えたり現れたりするので、こっちの企画はあんま宣伝でけないと思うのだ。

気が向いたらテケトーにバトルロイヤルに参加してちょ。

ぽい常連の他にも、古参メンバーもいたりするので、そっちが出てくると別の刺激もあるかもしれないじょ。

一覧ページのコメントに返信されました。
2013.12.04 09:52

>そんなにコンペあったかー。

てきすとぽいの場合、URL末尾の数字でだいたい予想できる気がしますが。
昨年実施のコンペは今年に比べて少なかったですし。
何よりも身の安全&お仕事が第一ですので、ご自愛ください。

一覧ページにコメントされました。
2013.12.23 01:02

放送席に永坂ちんがやってきて。

乱入を認めなければ、ボクちんの秘密を暴露すると脅されたので。

特別に許可することにするのだ。

暴力に屈して、どうもすんまへん。

一覧ページのコメントに返信されました。
2013.12.23 11:15

救済ありがとうございます。
でも、誤解を招く言い方はやめてください!

『言語崩壊』にコメントされました。
2013.12.23 13:53

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
[ コメント本文を表示する ]
第1回から12回までのてきすとぽい杯のお題すべてをクリアされてるすげえ。第12回の禁止ワード「赤」「紅」「白」「銀」も一切使っていないというこの徹底ぶり。お見事です。
「言語」に対するこれほどまでの知識を、終始面白おかしく説明していることに関心しました。突然の「世紀末救世主のご登場」などくすっとくるネタがいたるところに見受けられて好みです。「緩」の大群なんて「暖」を探している間にほんとにわけわからなくなりましたね。
この手の思弁的なSFとしては王道の終わり方で、実験的な文体でありながらも手堅い印象がありました。しかしここまで書き込まれたのであれば、さらにその先を見せてくれても良かったんじゃないのかな、とも思います。上限文字数丁度の作品に言うことではないかもしれませんがw
執筆おつかれさまでした。

『パスワードは「愛してる」』にコメントされました。
2013.12.23 15:53

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
[ コメント本文を表示する ]
Twitterの字数制限は如何ともしがたく、こちらに書かせていただきますね。
 主人公の幸平さんは奥さんの希和さんと「些細な」理由からの喧嘩の末に、希和さんに出て行かれてしまいます。何度も繰り返されたことで、十日もすれば帰って来るだろうとたかをくくってはいるものの、日常生活のさまざまな面で不便を感じ始める。そこへ訪れたアンドロイドのレンタル会社のセールスマンに勧められるまま、希和さん風にカスタマイズされたアンドロイドを格安でレンタルすることになります。そしてやってきたアンドロイドは外見と声はよく似ていたものの、振る舞いはより公平さん好みにアレンジされていました。戸惑いながらも音声認証のパスワード「愛してる」を口にして、同居生活が始まります。料理の腕はもちろん、生活全般に亙って文句も言わず働くアンドロイドに幸平さんはすっかり満足します。会社から帰宅するたびに認証パスワードの「愛してる」を告げる毎日に満足した幸平さんは、家出中の希和さんへ連絡を取ることも忘れてしまいます。
 そんなある日、早めの帰宅をして必要もないのに「愛してる」と囁き、満ち足りた夕餉を摂っている最中に、本物の希和さんが現われます。希和さんよりアンドロイドの方がいい、という幸平さんの言葉に逆上した希和さんはアンドロイドを張り倒します。転倒の衝撃で変調をきたし、パスワード入力を求めるアンドロイドに「愛してる」と繰り返す幸平さん。その姿に唖然とした希和さんは家を出て行きます。既に機能停止したアンドロイドを抱きかかえ、幸平さんはそれでも「愛してる」と繰り返します。「君が動かなくなっても、ずっと」
 人間とアンドロイドの間に愛は成立するか、といえば成立しないでしょう。アンドロイドは人格も自我もない、内面のない存在です。幸平さんがアンドロイドに満足し「愛してる」と連呼するに至るのは、幸平さんが希和さんに対して内面を求めていないからです。そんな幸平さんに我慢がならず、希和さんは何度も喧嘩をし、家を飛び出しますが、幸平さんには一過性のヒステリーくらいにしか思われません。少なくとも、希和さんにとって、幸平さんへの我慢の限界まではさほど遠くない状態だと思われます。カスタマイズされることで幸平さんにとって心地良い行動を取るようにプログラミングされたアンドロイドは、あくまでも幸平さん自身の写し絵です。そのアンドロイドを前にして「満足している」「彼女がいい」と言う幸平さん。もしここで怒りが湧くならアンドロイドではなく、自分のことしか考えられない幸平さんに対してだと思います。でも実際には怒りというよりも気持ちが一瞬にして冷めてしまうでしょう。自分がこの人に対してやってきたことは全部、虚しいことだったんだ、という思いとともに。
 ここでは希和さんがアンドロイドを壊すことで破局を迎えますが、黙って出て行ったとしても遠からず破滅するような布石が打たれていましたね。たとえば、希和さんに遠慮して家の中では禁煙していたのが、平気で煙草を吸うようになっています。ベランダでの喫煙を強いられていれば本数は少なめになったでしょうが。さらに、朝からたっぷりとした食事にお弁当まで。希和さんがなぜ少なめの食事にしていたのか。幸平さんには手抜きとしか映っていませんでしたが。料理もアンドロイドの作るものは「おいしい」と書かれています。確かに脂や塩分、香辛料をふんだんに使えばおいしいものはできあがります。そうしなかった希和さんの気持ちは幸平さんには分かりません。年齢的にもおそらくは30歳代で、さまざまな要素が幸平さんに降りかかって来そうです。希和さんの気持ちを忖度することなく、自分の満足の身を優先する幸平さんは遠からず自滅するでしょう。でも、この作品では逆上した希和さんによって悲劇が起こされた形になっています。これでは希和さんが完全に悪者になってしまいます。そのあたりに違和感を覚える方もいらっしゃるのではないかな、と。
 一日千円のレンタル料でアンドロイドを使うことと、生活費を入れることで妻を好きに使うこととがあえて同列に扱われているのがアイロニーが利いていて面白いと思いました。幸平さんから希和さんへの愛情なり思いやりは、幸平さん的には生活費によって代替できているという感覚なのでしょう。結婚後、希和さんは変わった、と幸平さんは思います。でも、希和さんも幸平さんに対して同じことを思っています。アンドロイドを抱きかかえて泣き崩れる夫をしり目に家を飛び出した希和さんは、どこへ行けばいいのでしょうか?
 長文&乱文、失礼しました。なにとぞご寛恕のほどを。

『パスワードは「愛してる」』にコメントされました。
2013.12.28 20:07

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
[ コメント本文を表示する ]
てっきり、アンドロイドと勘違いするなりなんなりして妻に「愛してる」と言って言葉パワーでハッピーエンド!みたいなのを予想して読んでいました。ですのでその真逆を突くラストで、良い読後感を味わえましたね。「愛してる」は関係修復のパスワードではなくて、破壊のパスワードでしたか。タイトルから感じる雰囲気を、見事にひっくり返して見せた作品です。
中身のない人形を相手にしているときと、複雑な中身をもった人間を相手にするのでは、自身の感じる自由度はだいぶ異なるでしょうね。そのうえその人形は、無表情なのではなくて、思い通りの反応をしてくれる。中身がないのに、中身があるようにふるまってくれる。そのうえ、幸平はアンドロイドに「愛してる」と毎日言い続けていたのですから、その言葉パワーというか、自身への刷り込みもあったはず。自身の殻に依存してしまった幸平は、結果的に人間関係を捨ててしまいますが、そのとき捨てられた人間は妻だけではなく、会社や近所やセールスマンやすべてとの関係がこのとき壊れてしまったのだろうなぁ、と思いました。
永坂さんのえがかれるアンドロイド作品は、人間性の暗喩っぽかったりで、「人間」を書いている、純文学とSF的要素がうまく融和している印象があります。スリップストリームと言えば近いかも。好みな作風です。
執筆おつかれさまでした。

『宏観異常現象』にコメントされました。
2013.12.28 21:09

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
[ コメント本文を表示する ]
初読では、意味がわからず、だらだらした酔ったような文章をただ楽しんでいたのですが、じっくり読み返してみると、映像のように情景が浮かぶようになり、終始ダリの絵や安部公房の小説が脳裡にちらつきました。
うず潮に落ち込んで砂漠を歩く場面、蛾がまとわりつく場面、時計がぐにゃりと歪む場面……。次第になにもわからなくなり、「私、いや、あるいは僕であろうか」と、自分をも疑ってしまう酩酊。そしてついには宙を舞い、言語的存在となったラストは、胡蝶の夢を思わせます。
そしてまたタイトルが興味深い。最後の一文と呼応しているのでしょうが、地震が起こるとして、それがなにをもたらすのか。足元がぐらぐらと不安定になり、物事やひいては自分に対する認識を改めさせることを「地震」と表しているのか。非常に気になります。
面白い作品でした。執筆おつかれさまでした。

『ジュブナイル』にコメントされました。
2013.12.28 21:59

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
[ コメント本文を表示する ]
書き込みがすごい。まるでその時代に立ち返ったような詳細さは、タイトルのとおり記憶のなかの少年少女を対象にした小説のようです。すこし冗長かなとも感じたのですが、読みにくさを感じさせることもなく、ずいずいと引っ張ってくれる文章はさすがです。
また最後の一文が感慨を湧きたてて、奥行きを感じました。夕暮れに飛んでいく模型飛行機の情景が浮かびましたね。
ちなみに小学校の校庭にときどき中学生がたむろしているという叙述が、個人的に特にノスタルジアを感じ、気に入りました。翼が欲しいのならば体のところどころを削り取らねばならない、というところも、幼いながらも合理的な考えが芽生えているようで、印象的です。
執筆おつかれさまでした。

『言語崩壊』にコメントされました。
2013.12.30 18:19

創設時から活躍している皆勤賞マニアじゃないと、書けない作品だにゃあ。

これだけ暴れておいて、最後の締めがちゃんとまとまっているのがミラクル。

しかも、ジャスト1万字。

茶屋ちんはいつも企みを持って書いている風だけど、ここまでのは見たことナス。

秘奥義炸裂、おつー。

『宏観異常現象』にコメントされました。
2013.12.30 18:31

なんだとー。

うーくんまで純文路線かー。

漱右のコメントにダリくんや公房くんが出ているけど、ボクちんはなんとなく「アルタード・ステーツ」ちゅー映画を思い出したー。

カルト的雰囲気が漂っていて、なかなか見事なジャーマンスープレックスだったのだ。

蛾とか時計とか秋刀魚とかも、一見無秩序な選択で、それがシュールさを増していい感じー。

『ジュブナイル』にコメントされました。
2013.12.30 18:41

やっぱ緻密な描写が、大沢愛ちんの持ち味なのかー。

相手の動きの何手も先を読んで決める関節技のように、徐々に支配していく手堅さはさすがなのだった。

もしかしたら、一定の年齢層の人は、特に共感を覚えるのかもー。

アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラくんの寝技みたいな、通好みとも言えるのだ。

大沢愛ちんは公募にも原稿を送ってみたいけど、心理的なところへ焦点が向かうと、もっとすげえことになるかも新米。

『ココロ』にコメントされました。
2013.12.30 19:00

ほへえ。

ココロ、記憶、情報。

それぞれ意味合いは異なっているけど、性格的に重なってるところもあって、でも相反する部分もあって、そういう題材を選ぶのが漱右らしいちゅーか。

こういうのに、こだわってるよねー。

物書きとしては、一貫して同じテーマに挑むストロングスタイル。

バトルロイヤルも、これで来たかー。

しかも、タイトルが「ココロ」。

その「ココロ」が、いろんなことを示唆しているようなー。

テーマとしては答えが出ないものかもしれないけど、それだけに奥深いものになるー。

つまり、書けることは無限ちゅーことか。

考えようによっては、「火の鳥」をライフワークにした手塚治虫くんみたいだにゃあ。

「雨音は偽物ではなかった。」ちゅー一文を入れた意図が、ボクちんには分からんちんだったのだけど、なんか理由があるのかもねー。

ちゅーか、そんなところ気にするのは、ボクちんだけかもしれないがー。

ぷっ。

『パスワードは「愛してる」』にコメントされました。
2013.12.30 19:15

エンタメ作品には毒も必要だと思うのだがー。

永坂ちんの作品には、それが適度に含まれることがあるよねー。

リーダビリティを高めつつ、読者にほどよく圧を与えて、この作品もその点が上手くいっている気がするー。

まさーに、観客を沸かすことを考えたマスクマン。

ラストの展開がアレに似ていると自分で言っていたけど、心理的にはどっちかっちゅーと真逆かもねー。

最初、タイトルを目にしたとき、ちとヒネリがない印象だったのだけど、そういうことかって読んでから思ったー。

そういう意味では、やられたって感じだじょ。

『宏観異常現象』にコメントされました。
2013.12.31 09:39

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
[ コメント本文を表示する ]
日常が幻想世界へと移り変わる不安感を誘う描写がとても素敵です。好みな作品でした。

『ジュブナイル』にコメントされました。
2013.12.31 10:02

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
[ コメント本文を表示する ]
ノスタルジックな印象で、世代は違えどなんだか子供の頃を思い出しながら読みました。ディテールがしっかりしていて読み応えがありました。

『ココロ』にコメントされました。
2013.12.31 10:32

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
[ コメント本文を表示する ]
情報を与えられると人称が変化して、思い出の語り手と現在の語り手というのが同一なのか、ある種の自己同一性について考えさせられました。

『パスワードは「愛してる」』にコメントされました。
2013.12.31 10:41

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
[ コメント本文を表示する ]
皮肉が効いていて楽しかったです。希和をどうしても「のりかず」と読んでしまい┌(┌^o^)┐ホモォ...とか思ってしまいました。

『ココロ』にコメントされました。
2014.01.01 21:21

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
[ コメント本文を表示する ]
 人間が三人ぶんの〈情報〉を選択し保存できるようになった世界で、かつて中学校時代に教師から無理やり〈情報〉を同期されたことで精神的に犯された過去を持つ「ぼく」と、海外へ研修生として旅立った「きみ」との関係を描いた作品でした。
 〈情報〉という言葉が頻出して、この世界の独自性をいやがうえにも際立たせます。もちろんSF的な世界ですから正解はないでしょうが、この〈情報〉の意味合いは複雑な気がしました。〈情報〉はinformationの訳語で、動詞のinform(知らせる・影響を及ぼす)の名詞形です。伝達主の存在が背後にあり、どうしても「主観」と不可分の関係にあるように思えます。冒頭部分で「ぼく」が「あいつ」の〈情報〉を人の形であるように願った通りになっていますから。ただ、〈情報〉が主観による変容を伴うものであれば「同期」とは何なのでしょう?一方的に同期を迫ることが可能ということはメカニカルな営為なのでしょうか。だとすればむしろ〈情報〉というよりも〈データ〉に近いものなのでは?そもそも、何のために「同期」は必要なのでしょうか。(もしかするとこれらのことはSFの世界では説明するまでもない自明のことかもしれません。ただ、どうしてもイメージが組み上がらないのです)
 「人間は「主観」というものに支配されている限り、決して分かり合うことはできない。なにごとにも個人の認識によって世界は確約された。同一のものを見ているはずなのに人によってそれに対する認識は大きく異なった、そしてそうだというのに、その認識の溝を埋めることもなければ、ともすればその「主観」の存在さえも認識することができないことが大半だった」
 これはこの作品世界における通則としての記述ですよね?大変な世界だと思います。個人的には「主観」がなければ「興味」が発生せず、そもそも分かり合おうという気が起きない気がしますが。この「主観」が問題化された世界を何とかするために〈情報〉のやりとりが始まったのでしょうか?それとも、この〈情報〉のやりとりによって「主観」の問題が発生したのでしょうか。なぜ「同期」が必要なのかが分からないと、正直、主人公がなぜ悩んでいるかか腑に落ちないのです。必然の積み重ねによって出来した世界と人間との齟齬であれば納得できるのですが。(SFではそんなことは当たり前なのかもしれません。ただ、SFの素養が皆無な人間が読むと、残念ながらそこが理解できないのです)
 教師との一件で、この世界では生殖行為も依然として存在していることが示されています。〈情報〉の「同期」が当たり前になった世界における生殖行為は繁殖以上の意味合いはないのでしょうか。それとも「主観」の軛から脱した別の意味合いがあるのでしょうか。そもそも、なぜこの教師は生殖行為ではなく「同期」を選んだのでしょうか。(SF的にはそういうものなのかもしれませんが、どうにも理解できません。その点に教師の個性がありそうにも思えるのですが)
 中段の「ぼく」と「きみ」のやりとりの部分は控えめで、この二人に恋愛感情があるのだと分かって少し驚きました。「きみ」のどういう部分に「ぼく」が惹かれたのかが読み取れませんでした。この世界ではこういうのが恋愛関係なのでしょうか。「教室」「生徒」「授業」というあたりで高校なのかな、と思いましたが、システムは大学風です。この世界ではやはり、こういうものでしょうか。
 もしかすると今まで書かれた作品と総合して一つの世界が浮かび上がって来る、という趣向なのかもしれません。もしそうでしたら不明をお詫びいたします。全体的に独自の世界が描かれていたと思います。関係の在り方やアイデンティティについて悩んだ経験のある人にとっては、メタファーとして心に沁みるのかもしれません。おそらく違った読み方がいくつもあるのでしょう。一つの誤読の例としてご笑覧ください。
 長文失礼しました。
 
 

『言語崩壊』にコメントされました。
2014.01.01 21:42

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
[ コメント本文を表示する ]
 とても懐かしい気がしました。三浦俊彦さんがかつてこういう作品を発表して注目されていましたね。筒井康隆さんも純文学誌にこういう文体で書いていました。
 言語遊戯をベースにして論理学や言語学、哲学の術語をちりばめて押し切って行く。着地点を見定めるのが大変ですが、最後まで密度は変わることなく貫かれています。これまでのてきすとぽいでのさまざまなお題も取り込むサービス精神は素晴らしいと思います。
 この流儀で今後も書かれるご予定がありますか? このスタイルに手を染めたものはいますが、貫けた者は少ないです。三浦さんももう10年以上、小説は書いていません。もし続けられるのでしたら応援します。
 おつかれさまでした。

『宏観異常現象』にコメントされました。
2014.01.01 21:58

※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
[ コメント本文を表示する ]
 一人称が多用される独特な文章でした。通常、一人称の多用は描写をしているつもりが説明になってしまい、作品世界が狭まるとして忌み嫌われますが、これは意図的に書かれていますね。
 もう一つ、「私」を多用しつつもこの語り手はあまり積極的な行動を起こしません。変容する世界に翻弄され、妥協することで話は進んでゆきます。村上春樹の初期作品が当時の評論家から徹底的に批判されたのは、主人公が受動的で周囲から働きかけられるだけ、というスタイルでした。村上氏本人も思うところあってか、初期作品は全集から除外しています。受け身の主人公で話を進めようとすれば、周囲の表象をやや偏執的につかまえるか、自己投影して独り言を重ねて行くしかありません。実はオーソドックスな私小説も同じやり方ですね。悲惨な現状が作品に奥行きをもたらしていますが。そう考えると、これはその種の作品のパロディと言えるでしょう。現実世界に踏みとどまったまま語り手を狂気へと近づけたほうが面白い気もしますが。最後の部分はああいう記述の形ではなく、作品のままで表現するべきかとも思いました。


チャットに参加するには、ログインしてください。