第24回 てきすとぽい杯〈紅白小説合戦・白〉
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投稿時刻 : 2014.12.13 23:57 最終更新 : 2014.12.14 22:54
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- 2014/12/14 22:54:31
- 2014/12/14 00:44:38
- 2014/12/13 23:59:14
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セーブポイント
木下季花


 勤め先である工場へ向かうために駅構内へ入る。Suicaにチジしながら駅ロータリーを覗くと、あるスペースには行列が出来ていた。が、僕はその行列と人だかりを無視して進む。時間に余裕がある時なんかは、『あれ』を使おうと思うけれど、今日みたいに遅刻するかしないか微妙な時は、さすがに待ていられない。駅構内にも『あれ』はあるのだが、そちらも恐らく行列が出来ているだろう。十分ほど待てば使えるのだろうが、そこまで待ている余裕などない。もと早く家を出るべきだたが、別に一日二日あれを使わなかたところで、致命的に後悔することなど、滅多にないように思う。だから気にしなくていいだろう。
 地元から電車で五駅の場所に、僕の務める工場はあた。
 駅からは送迎バスが出ている。送迎バスとは言ても、昔タクシー運転手をやていたおじいさんが、会社に雇われて運転するワゴン車だ。駅で待ている社員やバイトを拾て工場まで運ぶという、バスとは名ばかりのオンボロ車だた。
 あまりにも田舎過ぎて、何の店舗も見えない駅前の広場に出ると、会社の名前が入たワゴン車が停まている。
 車の扉を開けるとすでに佐伯さんと渡辺さんが乗ていた。待たせていた二人と運転手さんに謝りながら僕は車に乗り込む。運転手さんはバクミラーで僕らを確認した後で、すぐに発車した。
「時間ぎりぎりだたね」
 佐伯さんがいつも通りの柔らかい笑みを向けながら、そう言た。
「いやあ、少し寝坊して、いつもより出るのが遅れました。電車も一本遅れましたし」
「五反田さんと置いていおうか、て話してたの」
 悪戯ぽい笑みを浮かべる彼女は可愛らしかた。彼女は二十四歳のフリーターで、生活費を稼ぐためにここで働いているという。ちなみに五反田さんとは運転手さんの名前だ。とても寡黙で、こちらが話しかけない限り何も喋りはしない。きちり時間を守る人ではあるけれど、最初にあた時は強面の顔で無口なものだから、嫌われているのかと思たほどだ。
「いやあ、佐藤君が遅刻してクビになても、俺のところで働いてもらうから大丈夫よ」
 僕と佐伯さんの後ろに座る渡辺さんが、僕の頭を叩きながら豪快に笑た。
 一見チンピラのように見えるこの人は、キバクラの雇われ店長をしていて、昼間の空いた時間をこの工場で働いているのだと言う。以前、僕が勤め始めた時期に、
「なんでキバクラでも働いてるのに、こんな工場、しかも安月給で働いているんですか」
と訊いたら、
「俺さ、働いてないとおかしくなるんだよ。とにかく金を稼いでない時間が恐ろしくて、常に働いてないと、俺駄目なんだよ」
 と言ていた。一日の睡眠時間が三時間で、キバクラが休みの日は、知り合いの人に頼んで夜間の交通整理のバイトをさせてもらているらしい。とにかく起きている時間のほとんどを働いているという超人的な人だた。いつかは体を壊して死にますよと、僕は彼に言い続けているのだが、彼は面倒くさそうに「いそ死にてえよ」としか言わないので、いつか死んでしまえばいいと密かに思ている。親に捨てられて、中学校を卒業してからずと働き続けて、とにかく金を稼ぐことに喜びを覚える、そんな可哀想な人ではあるから同情はするのだが、ただ貯金通帳に金が溜まるのを楽しみに生きる人生というのも不幸であると僕は思う。だからといて、彼を救おうと言う気はない。それに、しつこく僕をキバクラのボーイとして引き抜こうとするので(彼が僕のどこをそんなに気に入ているのかは全く分からないが、僕は何かと彼に気に入られている)、正直、僕は彼の事を甚だ疎ましく思ているのだ。悪い人ではないんだけれど。

「着いたぞ」
 キバクラに勤める女の子の愚痴について、渡辺さんから延々と聞かされ続けていたら、いつの間にか工場に着いていた。
 車から降りて工場内に入ると、エントランスの隅の方のスペースに、人だかりが出来ているのが見える。
「今日は人がいぱい集まてるすね」
 渡辺さんに声を掛けると、彼は面倒そうに頷きながら
「ああ、今日からこの工場にも『あれ』が置かれるんだてよ」
「ええ? ついにここにも置かれるんですか?」
「おう。まあ俺は自分専用のを買たばかりだからな。お前ら貧乏人にはちうどいいよな」
 さりげない自慢を吐きながら、彼はけけけと笑た。
「二百万したんでしたけ?」
「おう。毎日使てるわ」
 渡辺さんのその言葉に、佐伯さんは少しだけ羨ましそうな顔をしたが、しかし内心では渡辺さんの事を軽蔑してるんだろうなと思た。
「しかし、みんな毎日のように使てるよね」
 そんな佐伯さんに向けて言うと、彼女は頷きながら苦笑した。
「それはそうよ。みんな保険をかけたいのよ、自分の人生に」
 僕だて自分専用の物があれば使いたいが、職場に置いてある『あれ』をこうやて我先を争うように使ている人を見ると、なんだかうんざりしてしまう。
「しかし、遂にうちの工場にも導入されるとはなあ」
 僕はため息を吐きながらそう零した。
「セーブポイントなんて物が」

 箱に食品を詰める作業をするためにラインへ向かう。しかし今日は、隣で一緒に作業するはずの加藤君の姿が見えなかた。姿の見えない彼の代わりに、大きな腹を震わせながら、社員の藤崎さんが脂ぎた顔をこちらに向けていた。
「加藤さんは今日休みですか?」
 藤崎さんにそう訊くと、彼は疲れ切た顔でこう答えた。
「なんかエラーが起きたらしくてね。実体が上手く再現できないみたいなんだ。サーバーに問い合わせてみると、どうも変なエラーが起きてるらしくてね。明日には直るらしいけど、まあ仕方がないな。加藤君が悪いわけじないし。いくらセーブしてたて、エラーが起きたら会社に来れないもんな」
 おかげで俺がライン作業をする羽目になたよ、と、彼は疲れた顔で笑う。押し付けられた仕事を断れない性格なんだろうなと思た。
「じあ、加藤君は今、この世にいないんですね」
「そうだと思うよ。僕はエラーになたことが無いから、エラーになている時の気分てのはわかんないけど、どうやらその間の意識はないらしいね。気が付いたら翌日になているらしいよ」
 この世界に生きる僕らには、たまにエラーという現象が起こる。世界に何らかの不具合が起きて、突然存在が消えてしまたり、体や意識が再現できなくなたりする。そんな場合は、管理会社という場所に電話をすればいいのだが、その管理会社とは誰がやていて、なぜ僕らを管理できているのか、それがどんな存在なのかは誰も知らないらしい。
 
 翌日、加藤君はいつも通り会社に出社し、ラインで僕の隣に並んだ。
 作業しながら、軽く昨日の事について聞いてみる。
「昨日エラーが起きたんだて?」
「うん。何も覚えてないけどね。というか、朝起きていきなり告げられるんだよ。君にエラーが起きていました、てさ」
「そうなんだ。でもそんなことされたら、さすがに怒ていいと思うけどな。給料だて一日分が台無しになうわけだし。その日の予定とか駄目になて、人に迷惑かけちうじん」
 僕がそう憤ると、加藤君は僕を宥めるように口を開いた。
「まあ、僕もそう思うけどね。でもお詫びとして、エクスカリバーとルデヌの鎧を送てくれたから、まあ許すしかないよね」
「え! そんなレア装備くれたの? だから加藤君、きうルデヌの鎧を着て会社に来てたんだ!」
 今日は加藤君の装備がやたら豪華なので、驚いていたのだ。そうか、エラーを起こした管理会社からのお詫びの品だたのか……
「そんな装備が貰えるのなら、エラーが起こるのも悪くないかな」
「でもさ、別にこれて売れないし。誰かと戦うわけじないのにエクスカリバーとかもらてもて思うよ。それだたらお金とかもらた方が良いな」
 そんなことを言いながらも、背中にエクスカリバーを背負て会社から帰る加藤君はとても嬉しそうな笑顔だた。

 クリスマス一週間ほど前の休日。僕は彼女である美咲とカフテリアでお茶をしていた。駅前にあるカフテリアなのだけれど、窓から見える駅前のセーブポイントを覗くと、相変わらず長蛇の列が出来ているのが見える。そりあ、任意のタイミングでセーブした時点に戻れるのは素晴らしいと思うけれど、何度も何度もロードをして成功するまでやり直すのは少し見ともない気もする。例えば仕事でミスしたからと言て、セーブした時点に戻て朝からやり直すというのも面倒くさいはずだ。同じことを何度もやるのが嫌な僕にとては、セーブしたところからやり直しだなんて考えただけでもうんざりする。事故に遭うとか、殺人犯に襲われるとか、そんな致命的な事態が起こればさすがにセーブした時点に戻ろうと思うけれど、いちいちくだらないことでセーブ地点まで戻ていては人生楽しくないだろう。それに、いつでもセーブ地点からやり直せるという油断が、緊張感の欠如を招き、仕事に身が入らなくなるという危険性も指摘されている。だから僕は出来るだけ、週に一二回ほどのセーブにとどめ、とりあえず重要な事が無い限りロードをしない様にしている。
 そんなことを考えながら、僕はくすりと笑た。目の前でカフラテを啜る美咲がちらりとこちらを見る。僕は今日の内に訊いておきたかた、美咲の来週の予定を尋ねる。
「来週のクリスマス・イブは休みとたんだよね?」
「うん。クリスマス・イブは一緒に居られるよ」
 付き合てから二回目のクリスマス・イブ。僕はこのクリスマス・イブの日に、美咲にプロポーズをしようと考えている。今年に入てからようやく正社員として働けるようになり、給料がそこそこ上がたことも僕の決意を後押しした要因だ。もちろん相変わらずの安月給ではあるから生活は大変だろうけれど、それでも僕はやはり、結婚するなら美咲意外に考えられない。気遣いが出来る女性で、いつでも一歩下がて僕に優しく接してくれる。まさに理想のような女性だた。だからこそ僕は、この人と夫婦になりたいと考えている。貯めたお金で指輪も買たし、準備はすでに万全だ。
「来週は家でゆくりしようね」
「そうだね、仕事で疲れてるもんね」
 家でゆるりと過し、クリスマスケーキが出たタイミングでプロポーズ。
上手くいくだろうか。僕は来週が待ちきれなくなている。

 クリスマス当日、僕は美咲と共に自宅のアパートで過ごした。大手企業の事務の仕事をしている美咲の方が給料もよく、僕よりも立派な1LDKのマンシンに住んでいるのだけれど、美咲はここで過ごしたいと言てくれる。
 午前十一時頃に彼女はやて来て、それから二人でDVDの映画を見たり、ゲームをやたりして過ごした。
夜になていよいよ、夕食の時間がやて来る。彼女が来る前に事前に買てきた豪華な夕食を食べた後で、クリスマスケーキを出す。そしてクリスマスケーキの上にちこんと乗ている指輪を取り、彼女にプロポーズをするのだ。少し気障かもしれないが、なるべくなら印象に残るプロポーズをしたい。彼女ならきと、どんなプロポーズであても笑て受けてくれるはずだ。そして泣いて喜んでくれるはずだとも思う。
 買い物に行た時に、心配になて一応セーブポイントでセーブをしてきた。これには自分でも苦笑したが、やはり保険はかけておきたいと思うのも人の心だ。さすがにクリスマス・イブとあて駅前のセーブポイントに長蛇の列が出来ていたけれど、そこで一時間ほど並んで、僕はきちりセーブをしてきた。やり直しが出来るように。
 二人で夕食を食べ、いよいよクリスマスケーキを食べる段となた。冷蔵庫から箱に入たケーキを出す。それをテーブルまで運び、彼女の前に置く。箱を取り、彼女にケーキを見せる。最初は無邪気にケーキを食べようとした彼女が、サンタの砂糖菓子と一緒に並んでいる指輪を見て、驚いた顔をする。そこで僕はプロポーズをする。
「美咲。僕と結婚してくれないか」
 完璧に決また、と思た。こんなものはただの形式に過ぎない。僕らの心は既に決まている。そう思た。しかし彼女の口から出たのは拒否の言葉だた。
「ごめんなさい」
 僕はまるで心臓を刃物で貫かれたようなシクを受けた。
「え、ごめん。なんて言たの」
 僕はあまりにも予想外の言葉に混乱し、思わず訊き返してしまた。
 彼女はもう一度、非常に申し訳なさそうな表情をしながら、「ごめんなさい」と言た。
 僕は責めたてるように、詰め寄るようにして理由を尋ねた。何でプロポーズが拒否されたのか、僕にはよく分からなかた。
「うー……顔がいいから何となく付き合たけれど、結婚するとしたら違うというか……。だて手取り十九万の人と結婚しても、絶対に苦労すると思うもん。多分、イライラしてお互いを嫌いになると思うし……。だから、ごめん。結婚は……無理」
 その瞬間、僕は今朝のセーブポイントまで飛んだ。そうだ。これは何かの間違いだ。美咲がそんなことを言うはずがない。僕は今朝の時点までデータをロードして、もう一度、今日をやり直した。
 しかし何度やり直してみても、美咲から得られる答えはノーた。
 僕は色々な方法を試みた。
 予定を変えて映画館へ連れて行てみたり、彼女の好きなプレゼントを買てみたり、高そうなレストランに連れて行てみたり。しかし何をしても、彼女は僕のプロポーズに対して首を縦に振らなかた。それはそうだろう。根本的な、僕の安月給という問題が解決されていないのだ。くそ、もと前まで戻れたらまだ対策の仕様もあるのに……。しかし、よほど高い金を払て特別な道具を買わない限り、僕らは直前のセーブポイントまで戻る事しか出来ない……
 だから僕は悪に手を染めることにした。裏通りにある、違法なアイテム販売店に行て、五百万円の高額な借金をし、契約書にサインをした。そして、ほぼ百パーセント告白が成功する指輪というアイテムを買た。この店はいかがわしいアイテムばかりを売ていて、相手を絶対に服従させることが出来る首輪や、相手を催眠にかけ自由に行動を操る指輪。相手の行動を奪て卑猥な事をする道具や、相手の記憶を操作する道具までが高額で売られている。もちろんこのような違法な店は、管理会社と呼ばれる存在にすぐに摘発されてしまう。しかし、摘発されても街のどこかにはこのような店が建つ。しかもクリスマス・イブとあればこのような道具の需要も高まる。だから街の外れあたりか、物凄く目につきにくい場所に、一日限定でこのような店が建たりするのだ。僕はキバクラの雇われ店長の渡辺さんに、このような店の情報を流してもらている。いつもの僕だた受け流すのだが、今回ばかりは、何としても美咲を僕のものにしたいと言う思いもて渡辺さんから教えてもらた店に行た。さすがに相手の意識を誤魔化し、結婚に持ち込むのは違法行為だ。ばれたら捕まてしまうだろう。しかし僕にはもうこの手しか残されていないような気がしたのだ。
 僕は早速アイテムを買い、彼女が家に来たらすぐにその道具を使た。
指輪を彼女に差しだし、「僕と結婚してくれませんか」と言う。
 すると、今まで何百回とやて駄目だたプロポーズが、いとも簡単に成功した。
「はい。謹んでお受けいたします」
 彼女は笑顔を浮かべながらそう言た。やた、と僕は思た。これで美咲は永遠に僕のものだ。
 僕らはその後、夜が明けるまでお互いの体を求めあた。

 翌朝、目が覚めてベドを見る。隣にいるはずの、彼女の寝顔を見たいと思た。しかし彼女の姿はどこにもなかた。どこにいたのだろう。家中を探してみたが、しかし彼女の姿はどこにも見えなかた。買い物に出かけたのかと携帯に電話をかけて見てが、繋がらない。彼女の勤め先に電話してみても、休日出勤などはしていなかた。。
 僕は混乱し、もしかしたらと思いながら、管理会社に連絡をした。彼女の婚約者だ、と言うと、このような答えが返て来た。
「彼女は何者かによてデータがいじられたため、こちらで調査してみたところ、違法アイテムによて操作された痕跡が見られました。修復しようとしたのですが、こちらが修復しようとした途端に発動するウイルスが仕掛けられており、彼女のデータは壊れてしまいました。こちらでも手は尽くしましたが修復は不可能です。残念ですが、彼女のアカウントはこの世から消えてしまいました」
 僕は何も言う事が出来なかた。どんな言葉も思い浮かばなかた。ただただ胸を衝くような後悔ばかりが僕を支配した。違法アイテムなんて使うべきじなかた。あんなもの、運営が修復すると分かて、それで運営を困らせるために、変なウイルスを仕掛けた指輪だたのだ。僕はまんまと騙された。
 昨日指輪を買た店に行たが、もちろん店の痕跡など残されていなかた。ただ空き地が広がるばかりだた。
 僕はそれ以来シクで会社に行くことも出来ず、何も飲まず食わずで暮らしていた。何もしたくなかた。僕なんて死んでしまえばいいと思た。もはや生きる希望も何もなかた。そのうち僕は、家のベドで動かずにじとしていたために、餓死した。何も食べなければそうなるだろう。しかし死んだとしても、またあのクリスマスの朝のセーブ地点へ逆戻りするだけだ。この世に死など無い。ただデータが壊れるまで僕らは生きるのみだ。僕は動くことの無い日々を過ごし、いつか死んで、あの日の朝にループするという事を繰り返している。延々と、延々と、僕の意識が消えてしまうまで。
 そんなことを何万回と続けていると、ある時いつもとは違うことが起こた。クリスマスイブの朝の時点で、それまでとは全く違うイベントが起こたのだ。突然、同僚の佐伯さんが僕の家のドアを壊して現れ、僕に指輪を見せてきたのだ。
「私と結婚してください」
 彼女は照れながら僕を抱きしめ、そう言た。僕は何も考える事が出来ずにただ頷いた。
「やた。私、あなたを好き放題いじり倒したかたの」
 そう言て僕は佐伯さんの為すがままになた。恐らくあの指輪は、僕が買た商品全くと同じものだろう。佐伯さんが僕を好きだなんて知らなかたが、僕はようやくこれで人生を終えることが出来るのだと思た。ああ、早く僕のこの糞みたいなデータを壊してほしい。僕はもうこの世から消えてなくなりたいのだ。こんな不条理な世界から。
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