クリスマス前にやってきた小説大賞
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クリスマス・イブの夜に
投稿時刻 : 2015.12.24 00:04 最終更新 : 2015.12.24 00:07
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更新履歴
- 2015/12/24 00:07:37
- 2015/12/24 00:04:56
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3 ウサギはごちそうを求めて

「大変、大変! 急がなく!」
 雪が降る町中を、頭にウサギの耳を生やした少女は走ていた。
 今日はクリスマス・イブ。
 恋人たちが愛を語らう特別な日である。
(それなのに、わたしたらまだ何の準備もできていないなんて!)
 部屋の飾りつけは何とか終わたものの、クリスマスのごちそうも、おいしいお酒も、ケーキだてまだ買ていない。
 あわてて家を飛び出したが、町中あちこちにある看板やポスターの表記ゆれが気になて仕方ない。見かける度についつい立ち止まてしまい、気づけば辺りはすかり暗くなていた。
(ああ、早く手に入れなければ!)
 おいしいごちそうも、おいしいお酒も、豪華なプレゼントも。
 そして、素敵な恋人も早く狩らなければ!
 急ぐウサギ少女の前に、
「ヘイ! ウサギちん! クリスマスのごちそうを買いに行くのかー?」
 知り合いのドクロ仮面が声をかけてきた。
「もしそうなら、すぐそこの山のてぺんに生えているカエデの木の下にー、活きのいいごちそうと恋人がウサギちんを待ているぽへー。だから早く行た方がいいぽへー
「本当!? すぐに行かなく!」
 愛用の斧を携えたウサギ少女は、雪道を駆け抜けていた。
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