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2020.10.17 23:05
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2020.10.17 23:51
皆さま、ご参加まことにありがとうございました!
制限時間の後も、投稿は可能となっております(集計対象からは外れますが、読者投票の対象となります)ので、時間に間に合わなかった、という方も、どうかお気になさらず、投稿していってくださるととても嬉しく思います。
よろしければ引き続き、作品投票と感想チャット会にもご参加くださいませ。
第59回てきすとぽい杯、感想チャット会場はこちらです。
作品でご参加くださった作者さまも、感想・審査のみご参加の方も、どうぞお気軽に、感想・コメントにご参加くださいませ。
感想は作者さまのいらっしゃる作品を中心に、ひとつの作品につき10分程度を予定しております。
作者さまには、作品の解説や読者への質問のほか、自作品以外で最も気になった作品を挙げていただく予定です。
また今回は、お題「匂いの記憶」にちなんで、ご参加の皆さまに「執筆の時、五感をどのくらい意識しているか」をうかがってみたいと思います。
感想の合間に時間を設けてうかがいますので、どうぞご参加くださいませ。
本日の終了予定は、日付の変わる0時頃です(話題が続きましたら、多少延長となる場合がございます。明朝ご予定のある方は、感想の順番を調整いたしますのでどうぞお申し出ください)。
それでは、予定時間となりましたので感想チャット会を始めたいと思います。
お時間ございましたら、どうぞお気軽にご参加・ご記入ください!
くらげも参加中ですー。
風邪っ引きました……>< 皆さまもどうかお気を付けてー!
今回は、開催日も、風邪の方や、寝不足の方が多かった印象がありましたが……季節の変わり目でもありますし、どうか皆さま、風邪などにはご注意くださいませ。
浅黄さん、ようこそ!
ご参加ありがとうございますー。
ありがとございます!
ようやく熱下がってきました……。
そして、鼻詰まり中の方には申し訳ないお題となってしまいましたが……、今回のお題「匂いの記憶」、いかがでしたでしょうか?
白鯱さんも、ようこそ!
お名前は、漢字名の方でお呼びしたらよいですか?
匂いは人それぞれ、いろいろ思い出があると思って、いいなと思いましたよ。
名前は何でも大丈夫ですよ(笑)。ニオイは五感の中でも主観が強くなるというか、意識に直結するわりに、書く時にはあまり文章に落とすのが簡単ではない印象で良かったのではないでしょうか。
ラベンダーの香りを嗅いだらタイムリープできるようになりました。
みなさん、こんばんは。不参加なのでROMるポキールです。
> 文章に落とすのが簡単ではない
そうなのですか……なるほど。確かに、匂いを誰かに言葉で伝えるのって、難しいですよねえ。
ポキールさんも、ようこそ!
ご参加ありがとうございますー。
今回、匂いを起点に、日常を描いてくださった方が多かったように感じました。日常をどう切り取るかで、作家さんの個性が出てくる印象、と言ったらいいでしょうか。
その点、匂い一辺倒で押すと危険な題材だったのかもしれません。
五感に近い経験や描写などは、執筆の際に、実体験から引き出されるものなのではないか、という印象があるのですが、書かれた皆さまの感覚としては、いかがですか?
> 匂い一辺倒で押すと危険な題材
えっ、危険……!
私のは大抵、一度は経験のあることかと(笑
>危険
危険とはつまり、「匂いばっかり表現するのは悪手?」という意味です。
においから記憶という道筋がお題にあったので、におい→記憶なのか、記憶→においなのかの発想の方向が、実体験になりやすい『記憶』というキーワードに引き摺られるというのはあったのかもしれませんね。においと記憶のどちらを強めるかなんていうのも。
> においと記憶のどちらを強めるか
あー、なるほど。
ちなみに皆さま、どちらを強く意識されました?
匂い自体は表現可能なので、いかに記憶とオチをつけるかに熱を入れました。
匂いはきっかけで、記憶が物語なのかもしれませんね。
腋臭の彼女……確かに昔いたなあと懐かしい気持ちになりました(笑)。においを最も活かせていた作品なのではないかと。
はい。本作品はとにかくインパクトと人の脳裏に訴える匂いを狙ったものです。誰でも経験がある、特に嫌なものほど記憶に鮮烈に残るものですが、そういうものを、できるだけ「酸っぱい」を最後まで使わないようにして、表現したつもりです。言葉少なに表現した腋臭が蘇っているかが私の心配どころです。
ニオイに対する感じ方って、本当に、個人差ありますよね……。嫌になると、もう駄目だったり、逆に癖になってしまったり。この友人の方は、よりを戻したそうだけど、彼女の方はどうなのかなあ、とか、考えてしまいました。
今回は遊び枠が少なめでしたので、いけましたね、これは(笑
タイトルの芳香剤って、出てこない気がしたのですが、比喩でしたか?
酸っぱい、に繋がるのかな。
誤魔化すために使っている香りのことでしたが、伝わらないでしょうね……。全然効かないやつです。
消臭スプレーみたいなやつかな。
混ざるとまた、独特なにおいがしそうですよね。
まあ、あまりいじりすぎるのも、このご時世はハラスメントになりそうで、そのあたりは投稿後に「あれ」と心配しました。
本人も悩んでいるでしょうし、周囲も言うに言えないし、お互い辛いやつですよね……。
それでは続きまして、順番的には住谷さんなのですが、席を外されているようなので、先に白鯱さんの作品感想にまいりたいと思います。
ですね。そして気づかないで自分も何かしら特徴がある匂いをしているかもしれないので、怖いものです。
さっき読み直したら、母親がどこにいるんだろうという気になりました。都内のキオスクで働いているのが母親で、家を空けることが多くてたまり場になっているということが抜けてましたね。
においというものを、当時の雑多な過去の空間の中に感じることができればいいなと思い書きましたました。実際の過去の話がベースになっているので、当たり前過ぎて忘れてたんですね。
まず、場面の表現が鮮烈でした。田舎の文化住宅とか、ちょっと古めの家のあまり片付いていない家のこたつなんかが思い浮かびました。(私の家みたいな)
長谷川くん実名で出しちゃったし(笑)。いやもう最近小説からすごく疎遠で、読むことも書くこともあまりないので、こういう機会はすごく楽しいなあと、それだけで書いてしまったので、読んでいただければそれだけでありがとうございますって感じですね。
キスとおっぱいからの、ふいに登場した棺桶が印象的で、何があったかわからないながらに納得させられる感覚がありました。ラストもすごく印象的で、キスしようとしたのかなと思うけど、もっととんでもないことをしようとしたようにも読めて……。
たぶん当時でもすごい古かったはずなんですけど、ストリートビューで書いてる時に見たら、まだあって感動しました。築40年以上経ってる木造のアパートなはずです。
すいません、脳内の記憶をそのまま引きずり出したので何があったか分かりづらいですね。ラストはちゃんとフィクションなのでご安心を(笑)。
自分のなかに「こんな感じかな」っていうのイメージが、なんだか出てくるんですよ。(私の場合は、大学時代に終電後になだれ込まれた連中と飲んだ記憶に近いもの、ですが)。こたつの四隅に座っていたり、とか。
どこにも行けないという感覚がまた感じられて。そんな空気のなかにいる田舎娘というのが、とてもリアリティ。
こんばんは、記憶なんて曖昧や思い込みでそんなものですよね
ラストは予想外でしたねー。キスしようとしたんだと思ってましたが、なるほどクラゲさんが言うみたいに、前に行くためにさらにもっとしでかそうとしたとも。
えくさん、ようこそ!
白鯱さんの作品感想からご参加くださいませー。
こんばんは。登場人物全部実在してると思われます(笑)。
たまり場っていうか仲間のあの頃の記憶とかにおいとか、また書きたいなと思いました。作品の発想はキスの唾液のにおいとかが中心にありました。
あと、エナメル質っていう言葉がよかった。全体に、空間的匂いの他の小道具が効いていて、それが描写につながっていたと思います。お上手。
ねこさん、お帰りなさいませ。
よろしければ、白鯱さん作品の感想をどうぞー。
なんかね、歯の抜けた男のことか、男三人に女一人で炬燵に入って、おっぱい触られてとか、みんなが雑魚寝してるところでキスしたりとかね
そういう感じが、特に何も書いてないのに 蒸れたような、酸っぱいような わらみたいな、汗とか若い子特有のにおいがしました。
最後のところは、目じりに皺だし、離婚して戻ってきたとか言ってるので
そこそこいい歳になった彼らなんだろうけど ここで棺桶に襲い掛かってみんなにとめられてるって 漢字のラストという認識なんですけど あってます?
匂いがテーマの作品を読んで、匂いを感じる、というのは、とてもいいですね。
ありがとうございます!! 自分では説明ばっかりしてるなあと読みにくいよなあキャラが動いてないよなあと思って残念に思っておりました。
ラストは住谷さんの解釈で良いと思います。作品的にカットバックは良くないらしいのですが、冒頭から過去に戻って長いカットバックになってます。
これはですね。考えたところまで持っていけなかった未完です。
間に合わせたくて無理やり終わらせましたが、本来は従姉が死にます。
なるほどー。匂いがわかる人がお迎えされる人だったと言うことでしょうか。
リズム感ありましたか。嬉しいです。読みやすい感じは一番目指すところなので。
そうですね。本当なら とうちゃんが母ちゃんを迎えに来てるって感じに取れるんですけど、実際は匂ってんの従姉だけなので。
幻臭というか。なんか予兆みたいな? うん。郵便局の帰りに車にでも当てようかと考えていたのに、生き延びちゃいました。時間切れで。( ´∀` )
そのオチがあるかないかで、やはり違ってきますね。「そんなこともね」とでは。
匂いで、彼岸からの来客を感じる……って、何というか情緒があっていいなあ、と。少しオカルトっぽい題材ですが、現実感のある書き方が徹底されてて、本当にそういうことが起こっていそうなリアリティを感じて面白かったです。
迎えに来るので匂うっていうのは、おもしろかったですよ。
……えっ、従姉さん、亡くなっちゃうの!
それはそれで、読みたかったー。
ありがとうございます。えくさん。初めまして。(いまごろ)
おむかえにくる人とおむかえされる人の関係が具体的なエピソードで肉付けされているのが良いと思います。また、おむかえのにおいというひらがなでのタイトルの選択も作品全体のひらがな多めの文章から優しさを感じます。
本文にも書いてますが、病院の無機質さの象徴があの臭いで怖いんですよねー
金属のへらを口に突っ込まれたのを私は思い出す匂いです。
消毒液とかいろいろ、清潔感のある場所なのに、裏にやっぱり血の匂いとか膿とか、暗いものがある場所だし、怖いというのはありますよね。日常に相いれない感じ。
怪我や病気の人を見て可哀想と思いがちですが、明日や未来に自分がそうなる可能性を考えるのを忘れないようにしようと思ってまして
鍵があるということは閉鎖病棟なのかなと思いました。無を食べるというのはとても印象的です。
明日は我が身というのは、読み取れました。こうなってしまったらどうしよう、というの、わかります。
病院や介護施設のあの独特の雰囲気が、淡々と迫ってくるような感覚を覚えました。「無を食べ続ける」という言葉が、読み終わった後も残り続けていて、お婆さん本人は何を食べているつもりなんだろう、とか、「無」とは何だろう、とか、いろいろと考えてしまいます。
「無を食べる」について感想いただきありがとうございます。嬉しいです。頭に映像は浮かんでいたのですが言葉を探すのに苦労しました
私もお婆さんの見えているものが気になります。食べ続けているので相当おいしいのか、なんなのか
入院すると美人な看護師の方を素敵だなあと眺めてしまう方なのですが(笑)。
病院というのは、その清潔さを保つという人為的な行為が、どこか薄ら寒い作為的な虚構の世界であり、自然さとは縁遠いところに恐さがあるのかもしれないですね。無理矢理生きるというか、魔術的な違和感さえもあるというか。普段意識しない自らの身体に関する不安も意識してしまうわけで、死の引力に引き寄せられるのはある意味魅惑ではあるわけですけど。
終了予定時間を過ぎてしまいましたが、この後、今回のチャットお題「執筆の時、五感をどのくらい意識していますか?」についてと、ポキールさんに感想をうかがう予定でおります。
明日、早くからご予定がある方や、そろそろ眠気が限界の方は、どうぞここでおやすみください。まだお時間に余裕のある方は、もう少しだけお付き合いくださいませ。
それでは、本日のチャットテーマ「執筆の時、五感をどのくらい意識していますか?」を、皆さまにうかがってみたいと思います。
どのくらい、どんな風に意識しているか、意識するのは五感のどの部分か、など、執筆時を思い返して、自由にご記入ください。
執筆の時は色を意識しています。読者がイメージしやすいと少年の頃に誰かから聞いたので。(根拠なし)
食べ物の匂いは、甘いとか酸っぱいとか、あまり使わないで、素材そのものを書くようにしています。「小麦粉の焼けるにおい」とか「タマネギが絡める色になった匂い」などなど。経験にある匂いを引き出すのを目標にしています。
視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚。登場人物が今どこにいるかを意識して書こうとはしています。その時に視覚と触覚に偏りがちになるのですが、嗅覚は落としがちな描写ではありますね。虚構で構築しにくい印象ではあります。味覚は殴られた血の味とか食い物に使うとか、舐めると汗の味がするとかであまり使わず。聴覚もあんまり意識しないかなあ。「においと香りの表現辞典」なんてのもあるんですね。
>においと香りの表現辞典
そんなものもあるんですね、広いなあ。
それは面白そうな本ですね。匂いを人に伝えるのは難しいですもんね。
死臭なんてのもあるくらいだから、使いこなせると面白いんだろうなあ。読み手の知っている感覚に落とし込むのは、汗クサいとか、腋臭とか花のにおいとか。表現辞典って色々あって、昔買い集めたことがあります。感情表現辞典とか、人物表現辞典とか。その流れなのかもしれませんね「においと香りの表現辞典」
視覚を第一に挙げる方が多いのは、人間が視覚情報を重視していることと関係がありそうですが、その他の感覚も、作品を表現する上で重要な要素となっていそうですね。
皆さま、ご回答ありがとうございました!
個人的には金木犀のにおいを使われている作品が3作ほどあったのが興味深いと思いました。
ちょうど花の時期だったことも、関係があるかもしれませんね。
刺さるかどうかわからないけど、花の匂いっていい悪いに関係なく 鼻がむずむずしちゃうかな。
個人的にはみおさんの作品が面白かったです。
古くからトイレのニオイ消しに使われていた金木犀と、作品をひねり出す工程がかぶっていて。
それでは続きまして、ポキールさんにお気に入りの作品の感想をうかがいたいと思います。
ポキールさん、よろしければ今回の投稿作からお気に入り作品を選んで、お気に入りポイントをご紹介くださいませ。
綺麗で幻想的なお話でした。ちょっと哀しい雰囲気もあって。
>古くからトイレのニオイ消しに使われていた金木犀と、作品をひねり出す工程がかぶる。 そういうかぶりだったの? (-_-;)
木が倒れてしまうという流れはびっくりしてしまいましたが、作品の全体的な静けさというか、空気感は良いですね。畳の部屋で、和の雰囲気というか。
ええーっ。それって肝心なところを絞り出したカスなんじゃないのー?( ´∀` )
>ポキさん
まあ、食べたものを……? でも、血や肉にした方が(笑
ひやといさん、ようこそ!
そろそろ終盤ですが、よろしければ、今回のお気に入り作品をご紹介くださいー。
他の作品では、犬子さんのに出たコードの匂いという言い回しが好きでした。わかる!そういう表現があるのか!と。
あっ……、その前に、ひやといさんの作品感想ですね><
間違えました!
混乱していて申し訳ありません、時々貼る作品リンクは、すぐに作品を確認できるように、との目的で書き込んでいます。
コードの臭いっていい感じでしたよね。 なんかSEだか
プログラマーだかそういう機械的な事なのに臭うぞ というカンみたいなものに頼る感じ。
犬子さんのは、かっちりしてるなという印象でした。きっちり的確にまとめていらっしゃるなという。発想からオチまで筋がしっかり通っている。オチの好みはあるとは思うけど、これはこれでいいんじゃないかと。コードの臭いってのは私も検索しました。
>〈了〉ずらしているのが洒落てますね。
設定によっては折り返しになる場合もありますよね
気になる……。
ウンコードマニアってサイトがあるの思い出しました。
改行の位置は、スマホなどフォントの違う環境で表示すると、変わってしまうかもしれません……。
フォントで変わるって、ふぉんとに~?
#ふとんが吹っ飛んだ系のダジャレで攻めて
ウンコードマニアって そういうのがわかる人がみると楽しいのかな。unicode
犬子さん、確かにいつもは〈了〉って書いてないんですね。
楽しいみたいですよ。わかる人にはツッコミどころ満載だそうです。
あと、途中でなげないで 最後まで書いてほしかったです。
山形県、県内からすべてのデパートがなくなっちゃったから……。全国で最初に。
最近は1階にないところもちょっとあるみたいです。
考えたんですけど、続きが思いつかなかったです。
デパートとか百貨店とか最近立ち寄ることがないのと、最近は駅直結してて入口が一杯あるから1階が1階らしくなくなってるのかもしれないので、昨今はあまり感じ無いかも?
まーここんとこデパートにまったく用事がないので、最近の事情には疎いです。
ひやといさんの私小説の雰囲気が好きなので、ねこさんと同じく、続き読みたいですー。私も化粧品売り場の匂いは苦手……。
はい、投票期間終了の間際まで、作品投稿可能です。
お待ちしておりますー。
あと、とにかく子供のころからロクな事をしてなかったという事です、はい。
だいぶ遅い時間となってしまいました、今夜のチャット会はそろそろ閉会とさせていただきたいと思います。
皆さま、お付き合いくださってありがとうございました!
こちらのチャット欄、および、作品ごとの感想ページへは、引き続きご自由にご記入くださいませ。
作品投票期間は、日付変わりまして、本日25日(日)の夜24時までとなります。
ぜひ投票にもご参加ください!
お疲れさまでした。ありがとうございます。おやすみなさい。
ありがとうございました。
今日もいろいろうかがえて楽しかったですー。
皆さま、ご参加ありがとうございました!
おやすみなさいませ、よい週末を&よい夢を……。
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2020.10.25 23:48
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2020.10.25 23:49
時間外投稿の作品は、集計時に順位対象外となりますので、投票の際は普通の作品と同じようにご投票ください。
(無記名)
シンナーの匂いと聞いて、昔祖母の家の隣に住んでいたおじさんを思い出した。
おじさんは中学生の頃からシンナーが大好きで、高校卒業してすぐにペンキ屋に就職したくらいだった。
私が物心ついた頃にはおじさんは独立して個人事業主のペンキ屋をしており、不釣り合いなほど綺麗な奥さんと、その間に生まれた娘と自分の母親の四人で暮らしていた。
その頃にはすでにおじいさんは、何度もシンナーで警察に厄介になっており、病院にも何度も入院していた。
いつもは朗らかで人当たりも良く、真面目に働き子煩悩であったが、シンナーの乱用だけが欠点な惜しい人だった。
何度目かの逮捕で綺麗な奥さんには逃げられてしまい、その後はさらに転落の日々。
シンナーを決めては下着泥棒を繰り返し、とうとう刑務所に入ってしまった。
残されたのは娘と母親である。
娘は父親の血を濃く受け継ぎ、母親の血を1割でも引き継げれば良かったのにそれも無く残念な容姿だった。
中学生の頃にはダイヤルQ2にハマり、ばあちゃんが携帯電話の請求が七万も来たと嘆いていたと言う。
おじさんは出所するものの、長期入院となり、家に戻ることもなくどうなったかわからない。
娘は出張デリヘルdうぁたらいてるらしく、それを聞いたウチのオヤジは「自分の体で稼いでいるのだから大したものだ」と言っていた。
家はばあちゃんの持ち家だったので、家賃に困る事はないだろうが、それからさらに住数年経っているのだが、今はその家に誰かが住んでいる様子はない。
娘はすでに四十代に突入している年齢になっているはずであり、シンナーを大好きなおじさんは七十代。
ばあちゃんのは生きていたら百歳を超えているだろうから、さすがに生きてはいないだろう。
冬になると玄関先に雪が積もっているのを見るたびに中には白骨死体が転がっているのではないかと思うことがあった。
もう一つ。
人生で初めて彼女ができた頃、お金もないのでよく自分の部屋でエロいことをしていたのだが、そんな中である日自分のとても大切にしているものがなくなったのに気がついた。
学生時代にずっと好きだった人から貰った手紙である。
何度も何度も告白して、その度に振られるのだけれど、その何度目かに生まれた時にもらった手紙である。
内容としては大したものではなく、早い話がゴメンナサイである。
そんな手紙を自分はずっと大事にして机の奥にしまっていたのだけど、彼女が帰ってから部屋の中の違和感に気が付き、調べると手紙は無くなっていた。
それからほどなくして、その彼女とも別れることになるのだけれど、手紙の事は聞けなかった。
関係ないのだけれども、そんな昔話を思い出させてくれる良い話だと思いました。