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No.1
絵を描く人間のエキセントリックさをはき違えていると思う。絵を描く人間の多くは飛躍が多くて理解できない話し方をする。哲学めいた理屈を捏ねるタイプはそもそも手が動かない。おそらく話のアイデアが先にあってそれを絵描きの師弟にただ流し込んだだけではないか。
No.2
1と同じ作者の作品。哲学は饒舌であり作品の枚数を進めるには便利だがそもそも結論は出ない。話をいたずらに引き延ばし搔き回しただけで終わるケースがままある。SFの枠組みを借りてなんとか形にしたが安易な擬人化が興醒めだった。
No.3
セリフ主体に書かれているがあまりキレがない。地の文も少ない割には説明的で全体的に貧相な印象。酒の名前を用いたりバトル物のスタイルを借りたりとけばけばしいが作者だけが空回りしているようで虚しい。
No.4
接続詞の使用を極力排した文章。スパンの長そうな話で短編というよりも長い作品の一部を持ってきたかのようだ。高校時代を海の底に譬えるのは 目新しくはないがラストであぶくを見上げるのは少しだけ印象的だった。
No.5
狼少年と詩人とを組み合わせたものの詩人が現状追認的な立ち位置に留まっていて物語のダイナミズムは意外なほど乏しい。セリフをカットしてみるとこの作品の正体が判る。説明でよたよたと進んでいるにすぎない。
No.6
「高橋ヒロシ」という名前を出したのが運の尽きで、あのヤンキー漫画の絵柄でしか見られなくなった。高橋ヒロシの漫画にはストーカー男もジャンキーになるような弱々しい主人公も似合わない。主人公が結局何もしないで終わるのが致命的。
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【投票】:No.4 水底から。あぶくを見つめて (大沢愛)
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