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2014.07.01 00:54
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2014.07.02 22:40
本スレに投下された感想をこちらに転載していきます。
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2014.07.02 22:41
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2014.07.05 00:00
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全感です。
1.祖父の葬式
家族の死、というものをよく書けているように思いました。
繰り返される「祖父は大きな人だった」というフレーズも印象的です。
2.ぱずる
何というか、打ち切りエンドっぽい感じがしてしまいます。
先生を含む皆に嫌われていることに気づいて、そこでの感情の動きとか行動とか、そういったものが描写されていないので、
唐突に終わって、結局何だったんだ・・・という感想になってしまいました。
3.一夜の悩みと夢
#Aと#Bが繰り返される構成から、某叙述トリックもののA面とB面を思い出し、
叙述トリック好きとしてはちょっと期待したのですが、特に仕掛けがある作品ではない、という解釈でよろしいでしょうか。
男女の対比から、「秒速5センチメートル」を思い起こします。
全体として、言っていることはわかるんだけれど、もっと何かないの?っていう物足りなさがありました。
4.越中泥棒左衛門碧之介の私怨ゲージ
とりあえず、真面目に書けよ、と言いたくなります。
ナンセンスものとして見ても、全然面白くないのは致命的かな、と。
5.裏返しの感情
読み返してみると、「僕」や「妹」の齢がなんか変に思えます。そんなに離れてない印象なのですが、妹は父の失踪後に生まれた、とあるのは???
まあ細かいところなのですが。
全体として、母との関係性とか主人公の感情をきちんと書かれているのですが、何となくしっくりこない。
多分なのですが、後半、主人公の母に対する感情が変わるあたりで急に違和感のある文章表現が多くなる気がします。
そのせいで文章のレベルで引っかかってしまっているのかな、と。
もしかしたら、敢えてわざと主人公の精神の昂ぶりとリンクした文章表現にしているのかもしれませんが。
6.硫化アリルのせいにして
良い短編小説、という感じがします。
涙が流れない病という設定から、少年期の淡い恋みたいなものを綺麗に描けていて、
広がりには乏しいかもしれないけれどよく纏まっている、という感じがします。
7.さよならの味
うーん、短い。
文章は綺麗なのですが、いかんせんストーリーがないので、何とも。
8.ことりと落ちる
短いながらに綺麗に作られている作品ですね。
「泣」というテーマとしては何とも言えないかもしれないかもしれませんが、まあ他の作品もテーマの省かという点では微妙ですし。
9.ディレイド・ルーム
SFって難しいんだなあ、と他人事のように思ってしまったり。
悪くはないと思います。きちんとSFとして成立しているというか。
ただ、もう一歩踏み込んだ設定を見せてほしかったですね。「母」のくだりとかは唐突な気がしました。
10.泣け
これもちょっと評価できないなあ……。
何を意図して書いたのかをつかめない、という感じでしょうか。
11.見送り人
戦争(日本の太平洋戦争)をど真ん中ストレートで書いた小説、というのが感想。
ひねりが無い、とか言っても仕方ないタイプの作品でしょうか。しっかりした文章力があるので好感が持てます。
時代考証的にどうなのか等は、私が歴史に疎すぎて分からないので、誰かお願いします。
***********************【投票用紙】***********************
投票:8.ことりと落ちる
気になった作品:6.硫化アリルのせいにして
********************************************************
この2作品で迷いました。完成度としてはNo.6の方が高いとは思うのですが、直感で決めました。
◆ 『祖父の葬式』にコメントされました。
2014.07.06 23:52
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人物造形の手順に味わいがあって面白いのですが、死因が見えないことで、現実とリンクしなさすぎた印象です。死を受け止められず現実感がない話…にならず、ただの作り話・お話という印象が強まってしまったというか。久しぶりに帰ってきたわけでもなくずっと一緒だったようなので、「あの祖父がなぜ死んだんだ」とは思いようもないのかもしれませんが、大きな存在が失われたことが受け止められない割には、
その要因に疑問を抱いていなさすぎで…、死自体は受け入れてしまっているようで、個人的には不自然でした。
逆に、小さくなった祖父=昔と違い死んでも不思議でないただの老人…という捉え方なら、死因などは言及するまでもなく自明だとしても、もっと強く別人のように捉えるだろうし…。
今回は、最終的にどこか違和感だけが残る読後感でした。
◆ 『ぱずる』にコメントされました。
2014.07.06 23:54
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「誇り高き埃まみれ」のお話…というわけでもなく、ただ極度に鈍感、ないし天然な感じなのでしょうか?
「嫌われているとは思っていなかった」理由が見えず、周囲の女子がその日まで付き合ってきた理由も見えず消化不良でした。蔭で嗤い者にするわけでもなく、同じような立場同士でもないなら、「嫌われている」と思わせないままつるんだりする・できるかな…?
味方がいないことを初めて知ったわけですが、孤立無援に恐怖したり奮起したり絶望狼狽したりするでもなく、ただ心の中で泣く、消極的ながら受忍してしまう…というのは、ある意味現代性の象徴っぽくて、題材にされるのも分かるのですが、「悪い意味で背伸びして納得して・諦めてみせる」だけで終わってしまうのは、
作品発表のタイミングとして逆に遅すぎる感じが、個人的にはしてしまいます。…もう弱者の存在をただ示したり、弱者の痛みを麻痺させたり癒やしたり、逆に敢えて抉ったりいたぶる側を描く作品が訴求力を持つ段階は過ぎていて、何か実効性ある救いの手が差し伸べられるか、暴発して破局的結末に至るか…、いずれにせよ、お題の消化法や作品自体はもちろん凄くいいと思いますが、今現在では「これではオチてない」ように映ると思います。
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「ひどい別れ方」や「新しい人」に興味を惹かせられるのだけど、結局描かれないので肩すかしを食らった感じです。そこがあったら面白い掌編になりそうな、いいプロットという印象。一夜したら結局Aも前に進む感じになったのにギャップを感じますが、「夢で(は綺麗に)別れましょう」ということだったのかな?
「整理さえついてしまえばもう完全な赤の他人という距離感で過ごしていける」、「逢うのは現実でなければダメ、恋人にとって夢はもう別離でしか意味を持たない」、…という現代性を意図的に描き出そうとした作品なのか、が気になりました。
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いじり小説というものをまだ全く理解していないのですけども…、実話・実在の人物を滑稽に描き出していると捉えるなら面白いのですが、私怨やエピソードを創作物と捉えると上滑り感が強まる印象です。なので…結局どこまでが実話なのか分かる人でないと、「キャラもの」か「キャラクタ化もの」かが分からないと、どっちつかずで置いてきぼりになってしまう感じでした。
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男対男の関係が唐突・永遠に失われ、男対女の関係は停止して、女対女の関係だけが残された家族…いいですねぇ。妹の策略通り母の「死」に泣けなくなった兄…という解釈でよいでしょうか? 男対女の関係は、一方が閊えて他方まで停滞していたのが、「愛情」で結ばれた家族関係以外を排除・清算できた、「正常化」できたと。自分の家族・恋人以外には本質的に冷淡な女性性を垣間見たようで怖く、かつ、これも現代性をある意味象徴していてとても興味深かったです。
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個人的には、6年生にしては女の子が幼いというか受身すぎで、男の子が大人びているというか思考・表現が高度すぎな気がしました(回想なのかもしれませんが、だとするとせっかくの魅力が色褪せる…)。
そのせいですんなりとは話が入ってこないのですが、設定と筋立てがとても上手く組み上げられていると思います(たどたどしく途切れる記述も、逆に少年の内面っぽくていい味ですよね)。
…個人的に恋愛物には食指が働かないもので、その分だけ、評価を下げて受け取ってしまった可能性もありますし、5番と並んで一等賞として投票させていただきます。
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涙を直接描かずに泣きを表現する「秘す」感覚がいいですね。離別物か死別物かでも味わい・悲哀の深みが変わりそうですが、逆にそこがはっきりしすぎると魅力が褪せるというか「単色」になるかも。…で、死別にせよ離別にせよ、最後には、読者の想像するほうに引きずられすぎてしまう感が惜しい気がします。そのどちらなのかも「秘されたまま」に受け取りたかったと言いますか…。
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どうしても傑作「#検閲により~」と対比してしまうんですが、同じく「中身を秘す」ことで想像を掻き立てる手法ながら、今回は外側世界の描写が増えた一方で中身が隠れすぎに思えました。外側と内側の世界は当然リンクしているはずですから、一方の情報量が増えれば他方についても語ったことになります。なので、「秘された中身」と「外を通じて浮き彫りになる中身」、この両者の関係を整合的に想像してみるわけですが、はっきり言ってどこに着地点があるのか皆目見当がつきません…。そのため、消化不良感の方が大きくなってしまいました。
「#検閲により~」は「(中身を通じても)外側が語られない」からこそ、多様な想像が整合性を持って成立する余地があったわけですが、今回はその逆でどんな中身なら成立するのか見えなさすぎるというか…。なので、魅力的な「謎」に映らなかったという印象です。
まず、それほど幼くもない子どもたち相手に鬼の形相というのが「?」 一度は読ませるつもりになったからこそ書いたはずなので、そんなに大層な秘密でもないと思うんですが…いったい? (あるいは手紙に思えただけで、実は犯行計画か何か? もしくは、父親だけにしか見せる気のないものだった?)
普段は顧みられず、苦労や重要性なども理解されずに使い回されて、ある日限界が来てやって視界に入る…でも、どうせ理解はされない。つまり「当たり前」があることの幸福を理解していない男たちなわけで、むしろ本当に何も書けない・書く気にならない方がしっくりきます。…しかし、だとすると隠す意味が分からず…という感じでした。
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星新一のショートショート、ほんとにそんな印象で、それゆえ個人的にはそれだけでポイントが高くなってしまうのですが、逆にそれを差し引くと残るものが理解しきれず評価不能でした…。
(泣けないアンドロイドである「F氏の妹」の「友達」は、「彼女」と表記されているが人間ではない…? というかそもそも「妹」と表記したのは? それに「誰の自作」? …などなど、基本的なところの疑問ばかりが先に立つというか…)
◆ 『見送り人』にコメントされました。
2014.07.07 00:03
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大作ですねぇ…凄い。とにかく凄いです。正直読み込みきれてはいない段階でしたので評価を保留にせざるを得ず、申し訳ございませんの一言です。
(…ただ、神社でも檀家という地域があるのか(普通は氏子ですよね?)とか、敗色が濃くなっていく時期に、地元の名士の当主とはいえ徴兵を免れられたのか、少なくとも周囲の目は変わってきていた頃では…といったように、ところどころでぶつかる疑問が気になったのは確かです)
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2014.07.07 00:16
本スレとてきすとぽいの投票を集計した結果、優勝は「No.06 硫化アリルのせいにして」に決まりました。
皆さん、ご参加ありがとうございました!
(退会アカウント)
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端的に言えば忘れられない人の面影みたいなものを抱えながらどうやって人は生きてくのかみたいなことを書きたかったわけですが、作品としてはまとまりがないかもしれませんね。自分で書いといてアレですが(汗。指摘にもありましたがもう少しギミック盛り込めればと思いました。精進します。
まずタイトルが思い浮かびましてそこを始点に書き始めました。家族にも色々な秘密があるでしょうし、落ちてきた手紙の重い軽いもちょっとしたミステリーになるかと思ったのですが人物の描写が浅いために重みのある話にならなかったのが残念です。感想ありがとうございました。
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2014.08.02 22:24
感想の転載を忘れていたので、いまさら転載します……
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2014.08.02 22:25
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全感です。
全体:
暗い話ばっか!!
……まあ実際、そっちのほうが書きやすいですよね。
前回、前々回の品評会もROMってましたが、書く側としては落とすほうが楽なのか。
「某少年漫画の打ち切り作品」みたいな作品が多いです。
文章の途中で新要素を出してちぎり取っていく感じ。読者が迷子。
短い作品の中で「2つめの新展開」を出す作品は読みにくいなーと感じました。
なんというか、最初に置いた布石を大事にしてほしいなと。
私の考え方が固いのかもしれませんが。
些か評価の軸が【テーマ】に寄り過ぎてるかもしれません。
割とぼかさず辛辣な書き方をしているかも。ごめんなさい。
ぜひ私の作品にもぶっ刺さるような指摘をくださいませ。
1.祖父の葬式
前作や他作品も読みましたが、何か一貫して不思議な魅力があります。
一つの文章に必ず一つ突拍子もない設定を盛り込んでますよね。
でもそれがあることで生き生きとしてる感じがします。
郷愁の涙、懐古の涙?
祖父の物理的な大きさを語りながら、精神的にも大黒柱として大きな存在感をもっていた事を示す。
家族との別れ、ぽっかりとした空虚を上手く描写できているなーと。
2.ぱずる
この感情は「泣く」ではないな、と思いました。
主人公にとっても、読者の私にとっても。
近いとは思いますが。近くて非なるものです。
身につまされる感じを丁寧に書いていて心に染みましたが、
涙につながるものでは無く、
唇を噛む、ワナワナと震えるような辛さ。
主人公も卑屈と諦念が全面的に押し出されていて、
彼女は泣かない、泣けないだろうなと感じてしまいました。
テーマを除けば凄く高評価したいです。
3.一夜の悩みと夢
#A/#Bの交錯、したいことはわかります。
が、離散的すぎるかな。
AとBとが全く別枠の物語として受け取れる。
同じシーンを二方面から回想する、と言うよりは、似たものを並列させて違いを見せると言う感じ。
3000字程度の塊でこの手法を使うんだったらもっとあざとさ、わざとらしさが欲しいです。
マクガフィンを一つ用意するだけでも違うかも。
決まればカッコいい手法ですが上手く繋げて見せないと只の書き散らしになってしまってもったいない。
A/Bでパート分けしているので、☆☆☆の部分を三人称視点、俯瞰で書くと良いのでは。
「僕」の登場のせいで結局Aのパートになってしまっていて、結果として文章全体がAに偏っててバランス悪いです。
4.越中泥棒左衛門碧之介の私怨ゲージ
よくわからんけど好きです。
私怨の「私」が作中人物から作者へと変わる唐突なメタ化がよいですねえ。
ぜひ、時間をたっぷりととった時の作品も見てみたい。
5.裏返しの感情
さすが前回覇者、今回のテーマを決めた人、と言う感じ。
「僕」の受け身な生き方、母の変貌、純粋故に恐ろしい妹の思考。
ゾクッときました。
「泣く/泣かない」と家族としてみなすか否かを掛けているのも変にリアルで良いです。
一つちょっかいを。
船舶の沈没による失踪の場合(危難失踪)、当人が死ぬ=失踪宣告が通る、のは一年が経過してからです。
更にいうと、この場合の申立人:失踪宣告に対して利害を有する者、
ここでいうと配偶者・相続人にあたる母がその権利を有しますが、
彼女が失踪宣告を行わない限り死亡したと勝手にみなされることはありません。ので死亡保険はおりない。
これに関して通常なら「ぺらぺらと薀蓄を語りやがって、気にしすぎるとハゲるぞ」と流して貰って構わないのですが…
果たしてこの母が父親の「死亡」を認めるのか?
認めないだろうな、と。恐らくすがり続けるでしょう。何年も何年も。
死亡保険や診断書と言った目に見える『死』の形を求めないでしょう。
その上で、保険金が入らずいつしか彼女の稼ぎだけが家族の生命線になってくる。
そうすると物語の根本が若干ブレる気がするんですよね。(と読んでる側としては感じました)。
6.硫化アリルのせいにして
自作。
設定をベタベタ貼っつけて、剥がしきってないのがいくつか。
精通のくだりいらない?浮いてるかも。
そのくせ「筋の通ったストーリー」にこだわり過ぎ。
書き始めと書き終わりでテンションの違いが明確。良くない。
他の人との対比になるけど、
「架空の設定」を用意する際に整合性と言うか、理論武装に走り過ぎかな。
お陰で矛盾とかは少なく見えるかもしれんが、読者としては「ふーん。で?」という感じ。
その努力を本筋の魅力引力アップにだな。
一応ウルトラハッピーエンドを目指して書いたやつです。
ちょっとあざとすぎるかな。
参考までに、書く前に「隣の家の少女」を何度か読み返しました。
良作なのでネタバレを見ずに読むことをおすすめします。
7.さよならの味
どこが、という詳細は言えないけど好きです。
じんわりと染み込む悲しみ。綺麗。
言葉選びのセンスも好き。こういうのもかけるようになりたい。
べた褒めで逆に申し訳ない。
8.ことりと落ちる
一つの鉄板テーマである「普通の家庭の歪な中身」を上手く描写していると思います。
「ことり」と音を立てるということは、それなりに分厚い(=内容がつらつらと書かれた)封筒なのかな、と言う印象。
しかし物語的には「何も書かれていない」母の談ですが。
愚痴たり癇癪を起こしたりと言う形で日々垂れ流していたので、いざとなると何も思いつかなかったのかな、という納得がいきます。
ただそうするとことり、よりぱさ、なのか。
モチーフとして利用している吸盤式ハンガーについてですが、あれって描写のとおり、不意にコトッ、と落ちるんですよね。
もし…普段の母が大人しく内向的で、汚れた布巾をただ黙って洗うような人で、そんな母が実は家出をしていた。
という筋ならぴったりなモチーフだと思います。その場合、封筒の中身は何枚もの黒黒とした便箋で、きっと重みでことりと音がするでしょう。
そこにズレを感じて、しっくりこないなーと。
幽霊のような表情と鬼のような表情ではかなりニュアンスが変わってしまいますが、敢えて違えたのでしょうか?
文章を書き慣れていることが見て取れるが故に、気になる所が目立ちます。
9.ディレイド・ルーム
もったいない。最初に浮かんだ感想がそれです。
SFはそれなりにインプット・アウトプットの経験があるんだなーと文中の所々で感じました。
が、それ故に”自分のSF”感が強く出ているのかも。
分量に対する設定の重さがキツい。
それも、最初についた設定を追々活かしていくタイプでは無く、ストーリー展開のためにどんどん追加されていくので雁字搦めです。
最初のイヤリングと指輪のシーンを最後まで活かして欲しかったな、と思いました。
あと、細かい点ですがロボット三原則をプログラムに対して持ち出している点が不可解。
第二条ですよね?言いたいことはわかりますが、実行する装置=ロボットに言及するものであって、その知能=プログラムに対してではない。
あの部分だけ「主人公の思考・感情に合わせてそれっぽいワードを選んだ」という感触。
10.泣け
星新一のショートショート風味なのでしょうか。
「F氏の妹の友人」の登場の仕方が唐突すぎるのと、そこからの展開が不可思議というかなんというか。
ロボット(ガイノイド)だから人間のやり方では泣かない、というオチは面白いのですが、
それをもてあましている。
その上最後の段落で急に方向転換していて、あれっ?と。
11.
圧倒的な分量としっかりとした書き込み。
あんまり言うことないです。すごい。
というか、それ以外言葉が用意できないです。
***********************【投票用紙】***********************
【投票】:5.裏返しの感情(ぼげおちゃん)
気になった作品:2.ぱずる(住谷 ねこ)
7.さよならの味(くろー)
********************************************************
どの作品もそれぞれの味が出ていて参考になります。
もっと自分も柔軟な発想を持たないとな、と感じました。
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2014.08.02 22:25
※ 作品の展開や結末に関する内容が含まれています。
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拙いながら、全感を投稿いたします。
No.01 祖父の葬式
「大きかった祖父」というテーマが強く伝わって来ました。
老いによって大きかった人が小さな別人のように見えてしまったり
小さくなったことを感じて感傷的になってしまうことは普遍的な出来事
です。私は共感しました。
No.02 ぱずる
状況が目に浮かぶような描写でした。子供の頃を思い出してしばらく
固まってしまいました。
No.03 一夜の悩みと夢
過去に囚われた男、前に進む女、というテーマでしょうか。私が共感した
り、批評したりするには、ちょっと高度すぎる題材でした。
No.04 越中泥棒左衛門碧之介の私怨ゲージ
はいはい、ノリのいい文章でしたね。
No.05 裏返しの感情
なんというか、ぎこちない人形劇を見ている感じがしました。
No.06 硫化アリルのせいにして
主人公の感じているもどかしさの表現が素晴らしかったと思います。
ただ、主人公の患う重いドライアイの症状に「本当にあるのかなあ」という
感慨を持ってしまいました。少女の眼帯に感じるシンパシーの描写はとても真
に入っていたと思うのですけれど。
No.07 さよならの味
きれいな文章ですが、「小説」ではないな、と思いました。
No.08 ことりと落ちる
危うい家族のバランスですね。読んでいてはらはらしました。
No.09 ディレイド・ルーム
話が急転直下してからの主人公の心裡描写を端折りすぎていルのではないか
と思いました。
No.10 泣け
感情表出も、機械的な反応なのかも知れないですね。
何となく、そこに少しおもしろさを感じました。
No.11 見送り人
主人公の立場に最後まで感情移入できませんでした。その結果としてテーマ
を感得できませんでした。
***********************【投票用紙】***********************
【投票】:No.06 硫化アリルのせいにして
気になった作品:No.01 祖父の葬式
No.08 ことりと落ちる
No.10 泣け
********************************************************