エントリー作品◆第30回 てきすとぽい杯〈紅白小説合戦・白〉その先の世界(1309字)投稿時刻 : 2015.12.12 23:51「こら、タマ。そこにいるのはわかってるんだよ」
押し入れの中。しなびた布団の隙間に身を潜めていたタマは、姉さまの、それは...
◆第29回 てきすとぽい杯クラス委員長・高平さんの奮闘とおみあし(1945字)投稿時刻 : 2015.10.17 23:36最終更新 : 2015.10.17 23:43 うちのクラスには、水澤という問題児がいる。
彼はまだ十六歳だというのに、ハンプティ・ダンプティを絵本の中から引っ張り...
◆第27回 てきすとぽい杯『水濡れ厳禁』だらけ(2719字)投稿時刻 : 2015.06.20 23:44『水濡れ厳禁』
その五文字がプリントされたシールが、一抱えはありそうな箱の表面を覆い尽く...
◆第26回 てきすとぽい杯姉妹が食するビスケットの小宇宙(3345字)投稿時刻 : 2015.04.11 23:39「姉よ、これを見たまえ」
妹はそう言って、手にしていた丸いビスケットを白くて丸いテーブルの中央に置...
◆第25回 てきすとぽい杯〈てきすとぽい始動3周年記念〉待機期間(3910字)投稿時刻 : 2015.02.14 23:43最終更新 : 2015.02.14 23:45「大事な話があるんだけど」
買ってもらったばかりのスマホを自席でいじっていた僕が、そんな言葉で顔を上...
◆第24回 てきすとぽい杯〈紅白小説合戦・白〉カフェオレ side B(1168字)投稿時刻 : 2014.12.13 23:23最終更新 : 2014.12.13 23:44 こんにちは。え、女だと思わなかった? ちゃんと、目印にルビーの指輪つけてくるって言ったじゃない。ほら、このルビー、血みたいに赤くてキレイでしょ? 宝石...
◆第24回 てきすとぽい杯〈紅白小説合戦・紅〉カフェモカ side A(1118字)投稿時刻 : 2014.12.13 23:21最終更新 : 2014.12.13 23:32 あら、時間に正確なあなたなのに、遅かったのね。――いいのよ、そんなに謝らなくても。気にしないで。大丈夫、あなたが遅刻するってこと、私、ほんとはわかってた...
◆第23回 てきすとぽい杯ある少女たちの物語 ― 違うのは最初の“私”だけ(3235字)投稿時刻 : 2014.11.15 23:44 私が大園伊月の部屋に入ったのは、彼女が死んでからだった。
私の中にある伊月のイメージは、いつだってセーラー服姿だった。窓際の席に座...
◆第22回 てきすとぽい杯魔法少女☆胸キュン大作戦(3979字)投稿時刻 : 2014.10.18 23:36最終更新 : 2014.10.18 23:40 私立、麗ノ宮高等学校。
そこに通う高校二年生の、どこにでもいそうな三人の少女たち。 ...
◆来たれ てきすとぽい作家! 800字小説バトル偶然と運命の紙一重(828字)投稿時刻 : 2014.10.26 22:39 バスロータリーに面した駅前広場には、たくさんの人が往来している。
制服を着た学生。スーツ姿のサラリーマン。腰の曲がったおばあちゃん。老若男...
◆第21回 てきすとぽい杯ナガレ(3699字)投稿時刻 : 2014.09.20 23:43 誰かの携帯電話が鳴った。
着メロとかじゃなくて、聞こえたのはヴァイブレーションの音だった。一回、二...
◆第1回てきすとぽぽい杯(15分拡張版)中止と見せかけ、ゲリラ開催ジェントルマン(462字)投稿時刻 : 2014.09.20 23:58 誰かのお腹が鳴った。
学校から走って近くの公園の雑木林に身をひそめ、日が沈むのを待っていた最中...
◆第20回 てきすとぽい杯〈夏の24時間耐久〉お母さん助けてボーイ(1000字)投稿時刻 : 2014.08.16 22:55最終更新 : 2014.08.16 23:41 彼は、毎日演技をしている。
学生時代、中学生の頃に、彼は一度だけ体育館のステージに立ったことがあった...
◆第20回 てきすとぽい杯〈夏の24時間耐久〉酔いどれペンギン剣士(1000字)投稿時刻 : 2014.08.16 19:29 我が輩はペンギンである。
名前はまだない、と言いたいところだが実はちゃんとある。だがそんなものは過...
◆第18回 てきすとぽい杯僕の知らない彼女のこと(2967字)投稿時刻 : 2014.06.14 23:44最終更新 : 2014.06.14 23:45 アキホと僕は、簡単な言葉で表現すると、「幼なじみ」とか「腐れ縁」とか、そういう単語がぴったりの関係だと思う。小学生の頃から互いの家を行き来したり二人で...
◆第17回 てきすとぽい杯〈GW特別編〉館長さん(1794字)投稿時刻 : 2014.05.04 23:17 小さな町の片隅にある、そんなに小さくない古いお屋敷。幽霊屋敷だなんて噂が絶えないそのお屋敷を改造して、僕はおばけ屋敷を営業している。 ...
◆2014年4月22日の物語2の下僕(1557字)投稿時刻 : 2014.04.22 21:46「今日って、4月22日なんだよ」
僕の言葉に、クッションにあごを乗せ、ごろごろしながらずっとスマホをいじっ...
◆第16回 てきすとぽい杯僕らの終点(4354字)投稿時刻 : 2014.04.05 23:41最終更新 : 2014.04.05 23:45「お客さん、終点ですよ」
今さっき電車に乗り込んだばかりだというのに、アキホは僕の肩をつついてそう...
◆第15回 てきすとぽい杯僕の彼女はマトリョーシカ(4025字)投稿時刻 : 2014.03.08 23:34最終更新 : 2014.03.08 23:44 僕はカッとしやすい。
そのときも気がついたら彼女を突き飛ばしていて、あぁごめん僕が悪かったよっ...
◆第14回 てきすとぽい杯〈オン&オフ同時開催〉ラスト・スタンディング(2512字)投稿時刻 : 2014.02.08 19:17最終更新 : 2014.02.08 19:20 電車に揺られていた。
車窓越しにのどかな田園風景が果てしなく続き、流れていく。どこまでも見覚え...
◆第13回 てきすとぽい杯犯人はお前だ!(3546字)投稿時刻 : 2014.01.18 23:26最終更新 : 2014.01.18 23:45「この中に犯人がいる!」
二時間ドラマの事件解決シーンよろしく、探偵がびしっとポーズを決めて放った...
◆短歌小説コンペ不戦敗のバレンタイン(319字)投稿時刻 : 2014.02.09 17:38君を見る 後光キラキラ 眩しくて 直視できない 今日もまた
だけれども 卒業するまで あと少し 最後くらいは 根性見せる ...
◆クリスマスイヴぼっち小説大賞&ぼっちついのべ真っ赤に染まったシングルベル(3639字)投稿時刻 : 2013.12.24 23:22最終更新 : 2013.12.25 00:36 ジングルベル、ジングルベル、鈴が鳴る♪
なんてよく知られた歌詞があるわけだけど、これ、「ジ」の濁点を取ると、なん...
◆第11回 てきすとぽい杯〈お題合案〉スノーホワイトは赤い林檎を好む(3636字)投稿時刻 : 2013.11.16 23:41最終更新 : 2013.11.16 23:44 山と呼ぶには少々心もとない、小さな丘だった。まだ日は昇りきっておらず、空がほんのりと白み始めてきたくらいだった。ライトがなくても足元は見える程度には明...
◆第10回 てきすとぽい杯〈平日開催〉私の愛しの(3103字)投稿時刻 : 2013.10.18 23:42最終更新 : 2013.10.18 23:45「気分はどう?」
その声に、頭をもたげて座ったまま寝ていたらしい僕は顔を起こした。 ...
◆第9回 てきすとぽい杯我が家のヒーロー(4755字)投稿時刻 : 2013.09.21 23:42最終更新 : 2013.09.21 23:44 実家の引越しをするので片づけを手伝え、と母親から命令された。ちょうど大学の夏休み中で、サークルにも入らずアルバイトに精を出すくらいしかやることがなかっ...
◆第8回 てきすとぽい杯〈夏の24時間耐久〉アナカリスになりたい(1000字)投稿時刻 : 2013.08.18 01:19「キンギョモって知ってる?」
ファミレスでの少し遅いランチタイム。そこでの突然の問いだった。 ...
◆第8回 てきすとぽい杯〈夏の24時間耐久〉御祭り金魚の里帰り(1000字)投稿時刻 : 2013.08.17 20:27最終更新 : 2013.08.17 21:26「金魚がいる」
いつの間にか、彼女が隣に立っていました。神社の参道に立ち並ぶ屋台の中に金...
◆第7回 てきすとぽい杯不戦勝(3711字)投稿時刻 : 2013.07.20 23:44 目が覚めた。胃が重たくて、喉がひどく渇いていた。
二日酔いだ、と自分の体の状態を判断し、腕をもっそりと伸ばした。目覚まし時...